みかちゃんとは数年ぶりに会う。
中学校まで一緒で、
いわゆる「賀来っこ」と呼ばれる地元グループのひとりだ。
表参道のアップルストアの前で待ち合わせ。
座って待っているとロシア人に話しかけられた。
スマホの画面を指さされて、
なにか言っている。
画面を見ると、「同意する」「同意しない」のボタンが表示されている。
あぁ、この言葉がわからないんだなぁと思い、「アグリー、ディスアグリー」と答えると「Thank you」と返ってきた。
しばらくするとみかちゃんがきた。
久しぶりすぎてなんだか不思議な気分になった。
近くのカフェに入った。
強烈にオシャレで、
今まではいったことのない空間だった。
日替わりランチをつまみながら、
お互いの近況を語る。
みかちゃんは幼稚園の頃のことを話してくれたけど、全く覚えてなかった。
みかちゃんの記憶力に感動した。
そしてお互いのこれからのことを話した。オープンテラスだし、天気もいいし、2人でビール片手に熱く語った。
みかちゃんはいう。
「結局、大切なことは自分で決めなきゃいけないでしょ。私は悩んだとき直感を大切にしてる。」
「あーなんかここ良さそう、とか思うことって結構うまくいくことが多いよ。」
たしかに、熟慮してひねり出したものより、はじめに思いついたものの方がよかったという経験は多い。
さらにビールを傾けながらつぶやく。
「考えすぎたっていいことないんだから。」
「私今まで、よしがんばるぞ!って思って頑張れた試しがないから『頑張る』って言葉嫌いなの。だから私は気の向くままに進む方がいいの。」
同郷の人と話すと、
そこが表参道のオシャレなカフェであろうとどこであろうと、一瞬で地元に戻れる不思議な魔法がある。
それは方言という共通言語のせいなのか、身体がそう感じるのだ。
27歳?
まだまだこれからの若い私たちの可能性は無限大に発散し続けている。
僕らは自由だ。
乾杯!