2015年5月24日日曜日

『ヒッチハイクの旅』その4

5.21(木)
退店時刻10分前に起きてしまい、慌てて店を出た。体調はかなり回復していた。

晴れていて心地よい。
空気も澄んでいる。
どうやら昨晩は雷雨だったらしい。

すき家で納豆定食300円をたべながら、
この後どうするか相談。

横浜駅周辺は都会すぎてヒッチハイクできないし、鎌倉駅まで340円なので電車で行くことにした。

電車に揺られながらボーっと外を眺める。気持ちいい。電車っていいなぁ。
窓の外の景色が、どんどん緑色になっていく。古い家屋が連なる街並みの間を通り抜け、鎌倉駅に着いた。

まったりとした空気が流れている。

駅に着くと倫太郎が、
「ちかくにYUIが路上ライブしてたところあるんですよ!」というので、行ってみることにした。

倫太郎はYUIが大好きだ。
私がYUIの歌の歌詞をうる覚えで適当に歌おうものなら、「え、それは◯◯ですよ。」とすぐに指摘される。

小さな時計台の下に広場があって、そこが映画『タイヨウのうた』の劇中でYUIが路上ライブしていたところだった。

駅から山の方へ歩いた。
細い道の両脇にお土産や飲食が並ぶ。
和風な街並みは湯布院の通りに雰囲気が似ていた。
いたるところに修学旅行生がたくさんいた。

美味しそうなソフトクリームやオシャレな珈琲屋にそそられたけど、我慢して先に進んだ。
山の方に進むと、鶴岡八幡宮が見えてきた。
木々の美しい緑に包まれた神社は、背筋が少し伸びるような荘厳さがある。
水で身体を清め、長い階段を登る。
階段の途中には切断された巨木が佇む。断面で相撲がとれそうなくらい大きい。果たして樹齢何年なのだろうか。想像もつかない。

大荷物の我々にとってかなりきつい階段。
私の傍らを登る観光客のおじいさんおばあさんも辛そうだ。

ひいひい言いながら本殿に到着。
少しばかりの賽銭を投げ入れ、
旅の安全を祈る。


階段を下りると、
休憩所なるものがあった。
そこで一休み。

来た道を戻り駅の反対側の海の方角へ歩き出した。

海が近づくにつれて、
道が開けていく。
由比ヶ浜に突き当たった。


いつも見ている沖縄の真っ青な海と白い砂浜とは違って、
淡青色の海に浅黒い砂浜は新鮮だった。
たくさんのサーファーと水着のギャルがいて「テラスハウス」で見たことあるような光景が目の前に広がっていた。

海岸線を西に歩く。
サーフボードを積んだ自転車が行き来する。倫太郎が「江ノ電がめっちゃいいんで乗りましょう」と言っていたので、せっかくなので江ノ島まで行ってみることにした。

住宅街の中を進み、
由比ヶ浜駅から江ノ電に乗った。


民家スレスレを走る電車にスリルを感じた。稲村ヶ崎駅を過ぎると、突然景色がパッと開けて、車窓に海が広がった。

車内から歓声が湧く。
綺麗だ。窓の向こうの爽やかな海岸線に心奪われた。
その瞬間、少し時間が止まった気がした。

江ノ島駅に着いた。
つづく。

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