2014年2月28日金曜日

『TIME観た』の巻

「人間は平等だ」というなら、
それは、
「与えられた時間」においてそう言える
と私はおもう。

気になっていたSF作品
『TIME(原題:In Time)』を鑑賞。


主役はジャスティン・ティンバーレイク、
ヒロインにアマンダ・サイフリッド。

物語を観進めるうちに、このクールな映像、ストーリー展開、
どこかで観たことある気がする・・・とモヤモヤして、
Wikiで調べていたら、ある映画に行き着いた。

1997年のSF映画『ガタカ』だ。

私は『ガタカ』を大学生のときに観て、
クールかつリアリティのある近未来描写に感動した記憶がある。
この『TIME』は、『ガタカ』を生み出したアンドリューニコル監督作品。
なるほど、撮り方も作品に流れる空気も『ガタカ』に似ている。


ストーリーは予告編でいうように、
「全ての人類の成長は25歳でストップし、残りの命の時間が通貨の代わりになる」
という大胆な設定。

遺伝子操作で25歳からは年を取らなくなる。
劇中では「3年目の25歳」とか「80年目の25歳」という言い回しをする。
この設定にすることによって、
キャストは全員若者にすることができるんだ、すげーと思った。

生まれたときから人々の左腕に「緑色に光る数字」が時を刻む。
この時計は25歳になった時点で、
自動的に残り1年となり、0になると死ぬ。

ドルなどの通貨は存在せず、
通貨はすべて「時間」。
給料は「時間」で支払われる。
コーヒー飲むのも、バス代も、ローンを支払うのも、
左腕の時間(余命)から支払わなければならない。

途中、娼婦が出てきて誘い文句でこういう。
「遊ばない?10分で1時間よ。」
最初は混乱したが、これは、
「10分間の遊戯が、貴方の時間(余命)1時間分の対価ですよ」
という意味だ。
ややこしい。


この作品で強いメッセージ性を持つ「格差社会」と「時間」と「死」は、
私自身の想像力を引き立たせ、深く考えさせるきっかけを与えてくれた。

目の前の時間を稼ぐことに必死のスラム街の人間が多くを締める世界。
わずかな人間だけが富裕層として君臨し、
数百年生きられる時間を有する。
スラム街では毎日のように人が死んでいるのに対し、
富裕層では死をも超越した人々が安全な場所で優雅に暮らしている。

しかし、富裕層の人々の中に、
身体は半永久的に衰えず、
精神だけが摩耗していくことに耐えられなくなって
「死にたい」と思う自殺願望者がでてくる。

前半は「格差社会」「時間」「死」と大分重たいテーマを、
クールな映像とスピード感のあるストーリー展開で見せていたので、
「これは名作の予感・・・!!」
と思ったのだが、
後半は逃走劇メインのアクションラブストーリーになってしまったので、
なんだか煮え切れない気持ちになった。

でも、斬新な設定と考えさせられるテーマ性なので、
SF好きはとりあえず観て損はないと思った。

小学生みたいなこというけど、
「時間を大切にしよう」っち思ったよ。

あとアマンダサイフリッドの顔は、好き嫌いはっきり別れると思うけど、
未来の世界観にあっていたし、私はタイプなのでニヤニヤしていた。


【見所シーン】
夜の海でジャスティンとアマンダが
逢い引きするシーン。
緑に光る腕の光と、海の青色との融合が
幻想的で美しかった。







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