2016年1月21日木曜日

アイアムアヒーロー18巻

昔ね、たしかあれは中学のころだったかな、
兄貴の本棚にあった「いいひと(高橋しん著)」っていう漫画にハマった。



北海道から就職のために上京してきた誠実な、誠実すぎる主人公が
いろんな会社のトラブルに巻き込まれながらも、
持ち前の人柄で解決していくヒューマンドラマ。
SMAPの草彅剛主演でドラマにもなった。
学校に持ちこんで回し読みしてた。
そしたら友達が高橋しんが新連載するという情報を教えてくれた。
それが「最終兵器彼女」という漫画である。



戦争が激化する世界で(ロリな)彼女が
実は全身兵器人間であるという設定。
この漫画の最終巻は、とても分厚くて、
後半はほとんどSEXシーンなのだ。
世界が終わろうとしているとき、
主人公と(ロリな)兵器人間の彼女が
体を交じり合わせる。
高橋しんの繊細なタッチと激しいSEX描写の対比が
中学生の私を高ぶらせた。


この頃ちせちゃん(最終兵器彼女)にハマって、
真似してめっちゃ書いてたなぁ〜


そして、話は昨日にうつる。

「アイアムアヒーロー18巻」を読んだ。



私は花沢健吾ファンなので、
どんな漫画を読み忘れようとも、
これだけは欠かさずチェックしている。
ある日謎のウイルスが蔓延して、
世界がゾンビだらけになる。
漫画家で超インドアのおじさんが
趣味の狩猟用散弾銃などを使いながら、
途中で出会った女子校生と必死で生き延びていく
終末パニック漫画である。

今回この巻は、
チャリンコ二人乗りして、
偶然発見したスーパーで食料調達。
海に逃げて、小屋でSEXして、
またゾンビから逃げて、
ていう話。

これまで「ルサンチマン」といい
「ボーイズ・オン・ザ・ラン」といい、
彼の作品は気持ち悪いほどに自分をさらけ出し、
主人公に自身を投影しているように思える。

しかし私が感じるに、
この巻ほど、
漫画の主人公が作者自身と一体化しているような錯覚に陥ったことは
いまだかつてない。
「犯罪者と天才は紙一重」とおもっていたが、
まさにそうだと思った。
そしてだからこそ、
読者も生々しく作品の世界に入り込めるのだろう。
キンコメの高橋ももっとこういう芸術の方向に変態性をぶつけるという方法で
自身の欲求を昇華できなかったのだろうかとふと思った。

そして、ふと中学生のとき読んだ「最終兵器彼女」を思い出した。

終末
怪物
美少女
SEX


世界が終わろうとしてるというのに、
主人公の英雄は、
女子高生と親しくなれているから、
単純にそんな状況でも、
うれしいのだ。
この男性の描き方、共感しまくる。


比呂美)
ちょっと、ちょっと・・・
顔近いってば!
あたし汗臭いから離れてよ!

英雄)
え?
どれどれ・・・
おれそーいうの・・・
意外と大丈夫なほうなんで・・・

比呂美)
やめてぇ!!
英雄くんが大丈夫とか関係ないのっ!
かがないでっ!

英雄)
あ、安心して。
大丈夫なほうのヤツだよ。

比呂美)
ほうのヤツじゃねーよ!!


2人乗りしながらの会話。
このシーンがたまらなく好きだ。

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