2016年1月18日月曜日

『最強のふたり』(2011)

最近とにかく人に勧められた映画を見ようと、
それが誰に勧められたとか思い出せないくらい前のメモを引っ張りだして、
片っ端から見ている。

今日観たのは、
心にじんわり染みるヒューマンドラマ
『最強のふたり(原題:Intouchables)』
2011年公開のフランス映画。
実話に基づくストーリーなの。

 

頚椎損傷で首から下が動かない大富豪フィリップと、
スラム街で生活する移民の若者ドリスの、
「出会うはずもない(= Intouchables)2人」が
友情を深めていく・・・。


ドリスはスラム街で複雑な家庭環境で育つ。
ある日、不採用書類目当てに、
介護人の面接に行く。
(不採用通知が3枚あると失業手当が降りるらしい)

翌朝、不採用の書類を取りに豪邸に行くと、
まさかの採用。面接での傍若無人な振る舞いが
障害者である大富豪フィリップの目に止まった。
はじめは不真面目でやる気のないドリスだったが、
フィリップと触れ合ううちに信頼を築いていく。

音楽がの入れどころがかっこよかった。
ピアノの悲しげな旋律ではじまったとき
「辛気臭いな〜」と思ったのもつかの間、
アースウインド&ファイヤーの「セプテンバー」が流れて一瞬でアゲアゲに。
一本の映画の中で、クラシック、ソウル、ファンクが色とりどりに流れる。

主演のふたりの掛け合いが楽しかった。
ウィットに富んだジョークの応酬で見てて飽きない。
カット割りもスタイリッシュだったな〜。
照明も美しかった。


一番印象に残った会話は、
フィリップが絵画を眺めながらドリスに話しかけるシーン。

「なぜ人は芸術に興味を持つ?」
「商売のため?」
「違う。唯一の残せる足跡だから」


一番笑ったシーンは、
2人でオペラを観に行って、
しょっぱなに出てきた木の妖精のおじさん(緑の布で仕立てられた芸術的な衣装)が
美声で歌い出した瞬間、ドリスが吹き出して、「木が歌ってるよ、うけるww」とずっと笑ってたところは、みてるこっちもこっちも笑いすぎてお腹が痛かった。

全然泣かせる演出ないんだけど、
ラストシーンでじわっと涙が出た。

日本映画のお涙頂戴って演出が
悪いというわけじゃないんだけど、
人が死ななきゃ感動しないような映画よりも
心に残ったりするんだよなぁ。

素晴らしい映画でした。
是非皆さんもご鑑賞を。



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