3連勤が終了して、気付くと正月は終わっていた。
斉藤和義の「ずっと好きだった」を口ずさみながら、外に出ると雨が降っていた。
しばらくぼんやり空を眺めて、
「やまないかなぁ」と心の中でつぶやいたけど、
厚い雲に覆われた空は、冷たく私を静観していた。
タバコを1本ふかし、兄貴と旧友に電話した。
やはり止まない空をみて、
覚悟を決めてカッパを着た。
バイク民にとって雨は辛い。
沖縄の冬はほとんど雨だ。
道路はツルツル滑るし、体温は奪われるし、服はぬれる。
途中で、GEOに行き電池を買った。
ついでにりうぼうに行ったら
「徳用切り落としカステラ」なる特売品が売っていた。
168円で結構な量のカステラが入っていた。
おそらく正規品を作る際に出た破片のようなものだろう。
明太子でいうところの切り子、木材でいうところの端材である。
カステラは、私がちいさいころ母がよく買って来てくれた。
白い深皿にたっぷりとミルクを注ぎ、
半分に切ったカステラを入れると
スポンジのようにみるみるミルクを吸い込んで沈んでいくのだ。
ふわふわになったカステラをフォークですくい、口に運ぶ。
あの頃の記憶がよみがえり、無性にカステラが食べたくなった。
ミルクとカステラを握りしめてレジに向かった。
家に帰るとすぐに買ってきたミルクをコップに注いだ。
そしてその中にカステラを入れた。
あの頃食べたカステラと同じ味がした。
雨音をBGMに、カステラの甘さが私をつつみこんだ。
夜、明日のLIVEに向けて、我如古の物販制作をするため
銀河アパートに19:00に集合予定だったが、
寝過ごしてしまい、ジョージの電話で起こされたときには20:00をまわっていた。
23:00すぎに作業を終えた。あゆみ(こないだの物販)、ひろ(昨日)手伝ってくれてありがとう!
給料日前で生活があまりにも逼迫しているので「明日のライブ、誰か食料恵んでくれるお客さんいないかなぁ。」といっていたら、ジョージが見かねてジョイフルに連れて行ってくれた。
そしてご飯をごちそうしてくれた。
私は無心で食べた。久しぶりの牛肉だった。
しかも油を注射したブロック状の加工肉ではない、
しっかりと肉本来の歯ごたえのする肉だった。
うまいうまい、と思っているうちに食べ終えていた。
ジョージありがとう。
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