2014年4月10日木曜日

『アイドル・イズ・デッド(2012)観た』の巻

今週末は、唯一無二の破天荒アイドルグループ「BiS」との対バンということで、
先月から音源を聴き漁っている。

「BiS」とは「新生アイドル研究会(Brand-new idol Society)」の略。
自らをアイドルの研究生と称し、
センセーショナルな話題を世に送り出し続けてきたグループだ。
樹海でフルヌードのPV「My lxxx」は、
アイドル界の枠を越えた場所でも物議を醸すほど、
世間に衝撃を与えた。


そんなおちゃめなアイドルBiS
(プー・ルイ/ヒラノノゾミ/テラシマユフ)主演映画
『アイドル・イズ・デッド』を鑑賞。



レンタルされていないらしく、Amazonで購入した。

監督は加藤行宏(『人の善意を骨の髄まで吸い尽くす女』)
ミュージシャンと映画のコラボレーション企画、
MOOSIC LAB2012で公開された。

3人組のアイドルを事故的に殺してしまったキャバ嬢ルイは
友人とアイドルになりすまし、イベントに出演。
アイドルを研究するうちに、アイドルとしての自覚が芽生え、
アイドルの登竜門である『アイドル闘技場』に参戦し、
横浜アリーナでの公演を目指す。
しかし、ルイに殺されたはずのアイドルが背後から忍び寄る・・・
というストーリー。

オカルトB級映画の系譜を感じる演出が多々在る。
低予算のせいか、明らかにチープな作りの小道具などが登場するが、
不完全なそういう部分も含めてB級なので、好きです。

アイドル闘技場のシーンは
アイドル戦国時代の今をよく風刺している。
闘技場に掲げられた「idol or dead」(アイドルか死か)
という幕は、BiS自身の心情をそのまま書きなぐったかのようだ。

闘技場での公演が思うように盛り上がらず、
自暴自棄になったメンバーの一人が気持ちを吐露する。


「おこがましんだよ何もかもが。
あたしらみたいに対して可愛くもない女が、
アイドルだなんておこがましいんだよ。」

そこでルイがいう。

「それでもやるんだよ、
もしかしたらあたしたちそこら辺にいる女の子と
同等なのかもしれないけど、
でもあたしたちアイドルですって、
胸張らなくちゃ、なんにも始まらないじゃない!」

プールイのアイドルに対する想いが、
この台詞に凝縮されてるように感じた。

全てを破壊してでも己のやりたいことを貫こうとする精神は、
数々の挫折の上に成り立っている。

高波押し寄せる乱世。
理不尽、罵声、揶揄の矢を無数に食らいながらも、
それでも尚アイドルとしてステージに立ち続けるBiSの
リアル(ノンフィクション)を色濃く投影している。

BiSは音楽がかっこいい。
「primal.」のPVは最初観たときかなり衝撃的だった。
https://www.youtube.com/watch?v=sKnFnhoXiCU

こんなに自分をさらけ出すアイドルがいるだろうか。
「さらけ出す」行為に対して下品と毛嫌いする人は多いだろうが、
このコンフォートゾーン(快適な領域)の破壊から起きる推進力が
プー・ルイ、そしてBiSの魅力である。

そんなBiSと土曜日に対バン!
楽しみだー!うわー!






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